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導入事例

株式会社IMAGICA様 東京映像センターMAスタジオ

プロオーディオ機器

主に映画・テレビ番組・テレビコマーシャルに関するMA業務などを行うポストプロダクション、株式会社IMAGICA様に、1軸2針ラウドネスメータ YLM-ND01T および、ラウドネスメータをリモートコントロールすることができる YLM-RB が導入されています。 導入について、クリエイティブプロダクションユニット 五反田スタジオ シニアサウンドスーパーバイザー、 村越宏之氏にお話を伺いました。

ラウドネスメータの使用方法について

ラウドネスの測定

「テレビ放送局に完成プログラムとして納品する全てのCMや番組に対して、平均ラウドネス値の測定が必要です。私の場合、VUメータでレベルを管理する従来の方法からラウドネス規準の運用になった時も特に悩むことはありませんでした。スタート・ストップする、という行為以外新しい操作はありません。(完成音声の平均ラウドネス値は -24.0LKFS から -28.0LKFS の範囲内に収めるという納品規準が策定されました。そのため、完成音声の平均ラウドネス値を計測し、納品物の添付書類に記載します。)
ショートタームラウドネスとモーメンタリーラウドネスで監視し、mixを行えばターゲットレベルを大きく外れることはありません。」

MAを行う各素材に対して、どのように mix を行っているのですか?

  1. 民放連のリファレンス音源を再生してモニターレベルをセットします。
  2. VUメータやラウドネスメータを参考にターゲットをラウドネス値になるようにmixします。
  3. mixスタイルは以前と大きな変更はありませんが、過度な圧縮とイコライジングはしていません。
    なるべく自然な仕上がりになるように心がけています。
    VUメータの振れの中心は以前のOVUから-4VU付近になりました。
    ダイナミックレンジも積極的になくすことはしていません、
    むしろある程度のダイナミックレンジは確保したいと考えます。
  4. 納得できるmixingの結果が-24.0~28.0LKFSに入っていればOKです。
    -24.0LKFSという数字にはこだわりません。

見たい瞬間にメータを見ることができる!

「VUメータやラウドネスメータは作業中、常に見ているわけではなく、見ている時間は長くありません。
それはメータ以外に気にしなければならないことがたくさんあるからです。
だからこそ常に見える位置にメータを設置し、そのメータの視認性が良いことが重要です。弧を描く針式のメータは、レベルを位置で確認できるため、注視しなくてもおおよそのレベルが確認できます。DAW ソフトウェアのプラグインもありますが、何かのウィンドウの下にメータが隠れてしまうようなことがありますので、見たい瞬間、そこに視線を送れば確実に見ることができるハードウェアメータを主に使用しています。

使用環境について

MAスタジオにおけるラウドネスメータ YLM-ND01T の使用方法についてはいかがでしょうか?
「メータに送る信号は自由にアサインすることができますが、本スタジオでは、視聴しているソースをラウドネスメータに接続しています。VUメータも同様で、この考え方を“フォローモニタ”といいます。計測したいソースを入力し、必要なタイミングで確認するのがメータです。

導入の経緯

VUメータに近いメータだったこと

ラウドネス運用に伴い、スタジオへラウドネスメータの導入を行いました。
「今までVUメータを使用して作業を行ってきたこと、音量と感覚がラウドネス表示と大きく乖離しないことから針メータでラウドネス監視を行うことができる機種を選定しました。またmixをする際、モーメンタリーラウドネスを参考にしています。モーメンタリーラウドネスはその指針の動き方がVUメータに近いことからVUメータに近い感覚でラウドネス管理を行う事ができるためです。」

シンプルなインターフェース

「多くのパラメーターについて設定できるメータを使用すると、ラウドネス運用規準と異なる設定値で測定してしまう危険があります。通常業務で使用するには分かりやすくシンプルなインターフェースが良いと思っています。」

まとめ

導入の効果と今後の展望

「メータはあくまでもレベルを表示するもので、製作物に影響を与えるものではありません。良いmixかどうかの判断はメータではできませんが、使用用途や方法はさまざま存在することが考えられます。また、DAW ソフトウェア等ではマスターセクションにラウドネスメータが入っています。同様に今後、音声卓にアナログメータ(ラウドネス)等が埋め込まれたものも出てくるのではないか?ラウドネスメータは単機能の製品からシステムの一部になっていくと思います。」

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